どもるどだっく
妊娠、出産するのはなにも年頃の女だけではない、と、かねてより思っていました。 ときには男も、適齢を過ぎた女も、妊娠、出産するのです。 それは当人の思う思わないに関わらず、体内の奥深くにふと宿ります。 そして時を経るごとに大きくなっていくのですが、この心的胎児は、下にではなく上の方に上がっていきます。 そして、気づくともう宿主の喉元をいっぱいに膨らませて、外に突き出る機会を伺っているのです。 高山なおみの陣痛がはじまった、と、この本に書いてあるように思いました。 (ボイラー室、記)