2004年7月下

●2004年7月31日(土)晴れ、時々雨

昨夜からとても涼しい。
けっこう晴れていたので、安心して洗濯物をたくさん干しておいたら、突然スコールみたいに大粒の雨が。
「うちの玄米ごはん」の校正にすっかり入りこんでいたので、バラバラという音が、いったい何事なのかすぐには分からなかった。
あたふたとベランダに出て、布団を入れ、洗濯物を入れる。
しばらくするとまた晴れてきたので、また布団を干す。
向こうの方に怪しい雲がどっさりたまっていたので、うす暗くなったのを見逃さず、今度は早めにベランダに出ると、案の定、またバラバラと降り出した。
なんてことをやりながら、気分よく校正をやる。
窓からは、ひんやり冷たいクーラーのような風が入ってきています。
昼ごはんに冷やし(つけ)ラーメンを作ったのだけど、スイセイも私もおどろくほど食欲がない。
ひと口だけ食べて、桃と、丹治君にいただいたおいしい西瓜に切り替える。
夜ごはんは、しめじとゴーヤと鷄ひきのスパゲティ。
丹治君の奥さんが作ったバジルソースを使った。
バジルソースにしょうゆをちょっと加えるのが、最近のお気に入り。
パルミジャーノをおろしたのにも、なぜかぴったり合う組みあわせだ。
ゴーヤの苦味もなかなかの組み合わせで、スイセイは喜んでいた。

●2004年7月30日(金)晴れ一時雨

これを書いている今は、夜中の3時半。
またどっぷりとくたびれて、日記を書く前に寝てしまったのです。
今日は12時から撮影だった。
品数が多めだったし、作るのにも時間がかかるものが多かったので、久々に6時までかかってしまった。だけど何だか楽しかったな。
赤澤さん、池ちゃん、モッ君のゴールデンコンビだったので、すごい盛り上がりっぷりだったのです。
けれど、どんなにお喋りがヒートしていても、赤澤さんは常に料理のレシピに密着しているし、モッ君たちもページ作りに余念が無い。
カメラマンの公文ちゃんは、バシバシと出来立てを写してくれるし。
終わってから、皆で残り物を囲んでご飯を食べたが、窓をいっぱいに空けた夕方、蚊取り線香の匂いもして、家族で早夕飯をしているみたいだった。
血のつながりがない、へっぽこ7人家族だ。
ごはんの最中も、また賑やかなお喋りであった。
ぜんぶ終わってから、テレビのことでヒラリンと軽く打ち合わせ。
塩豚がどのくらい必要なのかとか、その他の材料のことなど、ヒラリンは昨日の打ち合わせを細かくおさらいしてくれてあって、びっくりたまげました。
有能選手だとは思っていたが、私が苦手なことを、 ぜんぜんお願いもしていないのにどんどんやってくれる、その軽やかさ。
私など、塩豚が夢にまで出てきてうなされるようになったのに。
ありがたいことです。
というわけで、今夜のごはんはなし。
アノニマからお中元で届いたラベンダーのバス・ソルトを入れて、早めに風呂に浸かる。
あー、これこそが、近ごろの私が欲しかったものだ。
なんとなしに私は、ハーブ系の石鹸やアロマみたいないい匂いのするものを買いに行こうかな、とうすぼんやり思っていたのだが、食料品の買い出しに忙殺されていて、それどころではなかった。
誰かに、背中をマッサージされているような気持ちで風呂に浸かった。
風呂から上がって窓を開け、イチゴ味のかき氷アイスを食べる。
口を空けたまま、ぼんやり霞む満月を眺める。
ぽかんと口を空けたままでいるのは、顔の筋肉を緩めるとともに、脳を緩める体操をしているのだ。
そして畳に寝転んでいるうちに、そのまま寝てしまった。
街中が火事のような、山火事のような夢をみた。
スイセイとりうと家族3人で(飼っている小さい猫も2匹いた)、人込みの中でもしっかりとはぐれずに、助け合いながらどこかに非難したり、逃げたりする夢。
どういうわけだか火事は怖くなくて、夜中に光る炎の波が美しくさえあった。
夜、スイセイは自分で冷麺を作って食べたみたい。
そういえばこの間のばななさんのテレビ、とてもおもしろかった。
「今夜は恋人気分」という、夫婦の出会いとか暮しとかを話す番組。
今まで、どの夫婦も仲がいいのを自慢してるみたいな、幸せ自慢みたいで、なんか気持ち悪いと思ってしまって、最後まで見たことはなかった。
奥さんが、話している旦那さんをじとーっと眺めていたり、旦那さんが思わず涙ぐんだりして、そういうのって恥ずかしかしいし気色悪いのだもの。
だけど、ばななさんの回はだんぜんおもしろかった。
こういうきっかけで会って、こういう暮しをしていて、今まで自分がこうだったんだけど、出会ったことで今はこんなに幸せです・・・みたいな、ステレオの話ではまったくなく、そこには収まらない出会いの神秘や暮しの驚きみたいなものを、本人たちも言葉で表せないし、表せないことを大切にしている・・・みたいな。
そうだよなーと思う。
自分たちの生き方に対しても、まわりの世界に対しても、とても誠実な態度だと思う。
インタビューが終わってから、スタジオを出てふたりで廊下を歩くシーンも良かった。
他の夫婦は、だいたいすぐ手をつないだりするんだもん。
手なんか、カメラがまわってないとこでいくらでもつなげばいいじゃん。

●2004年7月29日(木)雨のち晴れ

久々に、ぐっとくたびれています。
何でこんなに疲れたんだろう。
タクシーに2回乗って、運転手さんがえらぶっていたり、煙草臭い空気がこもったまま冷房になっていたり、道が込んでいたり。
たぶん私は、閉塞感というものに、すぐにやられてしまうのだろう。
さー、早く寝よう。
今は夜中の2時だが、やっと起きて今これを書いている。
たいしたことはやってないのに、今日は一日とてもくたびれて、風呂に入って10時には寝てしまった。
塩豚を何個も作ってゆでている夢をみた。
だからくたびれていたのだなと、目が覚めてから気がつきました。
こんどのNHKの収録のために、今日はスタジオに下見に行ったのです。
そこで、収録の手順など聞いているうちに、ものすごい大量の塩豚を用意しなければならないことが分かった。
覚悟はしていたが、それが現実のものになるという確認をしたのだ。
「きょうの料理」は、20分間ぶっ通しの生放送みたいなもので編集をしないから、調理の経過ごとの差し替えが、すごくたくさん必要なのだ。
それをヒラリンといっしょに、ディレクターさんから聞きながら頭の整理をしていたのです。
その時にはすごく把握したつもりになって、何でもなくやれそうなバリッとした気持ちで聞いていたけれど、私の中にいるどんくさい人はきっと混乱していたのだろうな。
夢をみながら、塩豚地獄・・・と思ったもの。
今泉(アナウンサーの)さんも応援に来てくれたし、ディレクターさんはとても親身にいろいろ教えてくださったし、レミ(平野)さんも本番前なのに、「この人はね、すんごいおいしいし人間がいいの。純粋なの。やっぱ料理はさ、人間よねー」なんて、私を皆に紹介してくれた。「なおみちゃんレミパン持ってる?あげるわよ送ってあげる。あんたは無精もの?じゃあ黄色より黒がいいわねー」なんて。
レミさんはいつも、大人っぽくとり繕ったり、媚びたり、どんな人にも絶対にしない。誰にでも同じ態度で接する人だ。
どんなに有名な偉い人にも、天皇陛下にだってきっと媚びない人だと思う。
レミさんのそういうところのことを、私はずっと先生だと思っていて、今日もそのことを思い出した。
自分の感覚に嘘をつかない人というのは、はたから見ると大人げなく見えたり、どんくさく見えたりするかもしれないが、そういうことをだいじにすることこそ、私の生きる道だ。
と、実物のレミさんに久しぶりにお会いして、また私は思ったのだ。
夜ごはんは、駅ビルのスーパーで駅弁みたいなお寿司をいろいろ買って帰った。
茄子のフライパン焼きと小松菜とクレソンのおひたし(これは作った)、スーパーのポテトサラダ。
昨日、夜ごはんを作ろうとしていたら、スイセイが台所にやってきて訴えていた。
「オレはの、トマトとか茄子とかピーマンはもう飽きた。あのの、焼きそばとかの、へんなもんが食べたいの。キャベツがたくさん入って、小麦粉と水でどろどろして、うどんとかも入って、オタフクソースがいっぱいかかったのとか」。
お好み焼きのことじゃん。
その気持ちはよーく分かる。
このところ毎日、真面目な料理家みたいに、夏バテしないように夏野菜もりもりの整った食卓だったからだ。
だから、今夜は買ってきたものばかりにした。
「おいしいねー」と言って、気分を盛り上げながら私は食べる。
スイセイは「うん」としか言わずに、新聞を読みながら食べている。
「茄子がうまいのう」なんて言っていた。

●2004年7月22日(水)晴れ、わりと涼しい

昨夜は、「日々ごはん2」を2時までやった。
あと1月分で終わるところだったので、最後までやりたかったのだが、目が痛くなり、諦めて寝た。
老眼鏡をかけながらやっているので、鼻の付け根も痛くなるのです。
そして今日は、朝から電話やらファックスやら宅急便やらたくさんきた。
「うちの玄米ごはん」の色校(本のように印刷された、カラーの紙の束)が届いたので、ワクワクしてしまい、その前にいろいろやることをやってしまう。
まず、ファックスの返事を2本分やり、「日々ごはん2」を仕上げました。
そして、あさっての撮影のレシピを猛烈な勢いで書き上げる。
しかも、スカパーから「料理の音#6」も送られてきたのです。
早く見たいんだけど・・・・。
NHK出版の「うちの玄米ごはん」、デザインはモッ君だ。
とてもいい感じにスッキリまとまっていて、超嬉しい。
地味なごはんばっかり作ってしまったから、落ち着きすぎるかなと思いきや、爽やかで風通しがよく、若々しい感じがしてバランスがとれている。
日置さんの写真は、日本画みたい。
ポラだけで分かったつもりになっていたが、とんでもない。
あー、よかった。
いい本が出来上がりそうだ。
早く、みっちりと校正をやり始めたい気持ちでいっぱいだが、すでにもう夕方だ。
夜ごはんも作らなければならないし、買い物にも行かなければならないし、それに今夜はばななさん夫婦がテレビに出るのを、ずっと前から楽しみにしていたんです。
あー、楽しみがいっぱいありすぎて忙しい。
夜ごはんは、もやしとセロリのラーメン(煮卵、焼き豚のっけ)、砂肝の塩炒め、ねぎ炒め。
煮卵を自分のレシピで作ったのだが、ちょっと気をぬいてしまい半熟にならなかった。
それにしても今日1日中、ずっと時間に追われていた。
やることが次から次に出てきてしまい、気がつくと時間がすごく経っている。
とても私の苦手な時間の流れ方だった。
こんな風で良いものなんか作れるわけがないよと途中で思い、もう、今夜は何もやらないぞーと心に決める。
あと1時間したら、ばななさんのテレビが始まる。

●2004年7月27日(火)晴れ、少し涼しい

昨日のインタビューの時、きゅうりの塩もみや、フルーツトマトや、谷中しょうがに自家製味噌を添えたのやら出してやったら、あれよあれよという間にインタビューが終わってしまった。
丹治くんとは打ち合わせがあったので、そのまま残ってもらい、ビールを飲み始めた。
相変わらず丹治くんは元気そうに、仕事をバリバリ楽しくやっている風だった。
そういえば丹治くんの口から、仕事のグチをいうものを聞いたことがないかも。
缶ビールを次々飲み、料理用の日本酒まで例によって飲み尽くし、11時くらいにお開きになった。
スイセイも私も機嫌よく、つまみを作りながら飲んだ。
信州茄子の焼き茄子、しめじのイタリア炒め(丹治くんの奥さん自家製のバジルソースをいただいたので、にんにくとしめじをオリーブオイルで炒め、バジルソースに醤油をちょっと加えた)、たらこのスパゲティ。
それで今日は、ほんのちょっと二日酔いだったので、12時までしっかり寝る。
風呂に入って酔いを洗い流し、掃除機をかけ、洗濯をして、2時からインタビュー。
例の、「お腹が空いてくる絵本」を8冊紹介した。
3時に終わり、そうめんを茹でて焼き茄子を焼く。
そして、「日々ごはん2」のゲラ校正だ。
さっき波照間の良美ちゃんから、「今、伊藤君(前にきのこを送ってくれた男の子)と○○荘で飲んでるよー。みいさん話で二人とチャロとやもり達と盛り上がって。ゴーヤ入のてんぷら(おじぃ作)つまみつつ…」とメールがきていた。
うー、うらやましい。
波照間の空や空気が、一瞬のうちにぶわっとやってきた。
きっと、民宿の前の道路のところで涼みながら飲んでいるにちがいない。
東京は、なかなか日が暮れず、夕方になってもうすぼんやり明るくて、蝉が鳴いている。
窓をいっぱいに開けて、時々、ベランダに出て空を見上げたりしながら、また机にもどって飽きずに校正をやっている。
だけどこの空は、波照間までつながっているよなーと思いながら。
碧っぽく空が暮れ始めた頃、「カナカナカナ一」と、蜩(ひぐらし)がひとフレーズだけ鳴いた。
夜ごはんは、鰺のひらき、ゴーヤのオムレツのベトナムケチャップ、きゅうりの塩もみ、冷やしトマト、大根の味噌汁、黒米入り玄米。
早めに風呂に入り、「日々ごはん2」の続きをやる。

●2004年7月26日(月)雨のち晴れ

11時より撮影。
5品だけだったので、2時に終わった。
今朝買っておいた桃を楽しみにしてむいてみるが、りんごのように固いものだった。
スイセイとふたりでがっかり。
なので、今度は果物屋さんにちゃんと行く。
果物屋のおにいさんが言うには、桃って30種類くらいあるのだそうだ。
今は、固いのと柔らかいのがあるけど、最初は固くてしばらく置くと柔らかくなる品種がもうすぐ出てくるのだそうだ。
とにかく、柔らかいのを教わって買う。
そして、向かいの八百屋で夏の野菜をたんまり買い込む。
谷中しょうが、白うり、きゅうり(曲がった小さめのもの。塩漬け用)、長茄子、信州茄子(米茄子よりは小ぶりの、丸くてごろんとした茄子)、トマト、フルーツトマト。
アイスと杏仁豆腐と水まんじゅうも買う。
帰りに自転車に乗りながら、暑さにクラッとした。
帰ってからちょっと横になり、1時間半ほど寝て起きる。
5時半からインタビューなので、いそいそと支度をするが、腕に畳のあとがついていた。
丹治くんも付き添いでいらっしゃる。
「日々ごはん2」のゲラも持ってきてくれる予定。

●2004年7月25日(日)薄い晴れ、風が強い

二日酔いだしセイリでお腹が痛いので、ずっと寝ていた。
畳の部屋だけクーラーをつけて。
2時に起き、今これを書いている。
昨夜は、帰る時スイセイに怒られた。
何で怒られたのか分からないまま、大げんかになって、タクシーでよろよろと帰り着いたのです。
けれど、翌日になるとケロリとして、またいつもみたいに普通に暮らしている私たち。
昔、喧嘩をするたんびに、りうが本気で心配していたけど、翌日のケロリを何度も見飽きるほど見て、「バカバカしいから心配するのをやめた」と言っていた。
夕方、ばななさんから送っていただいた「はつ恋」を一気に読む。
本当に可愛らしい、爽やかな良い話だった。
1回だけ涙ぐんだけれど、ずっと胸の中がほの甘いような、温かいような、幸せな気持ちでぐんぐん読んだ。
というわけで、猛烈にカレーが食べたくなって、今煮込んでいるところ。
しかも、スパイスやにんにくや生姜を、ちゃんとすり鉢でつぶしたカレーだ。
キュウ君の母が作ってくれたカレーが、インド風な気がして。
アイスも今、猛烈に食べたくなっているので、スイセイにたのもうと思ったら、今日は散歩に行かないのだそうだ。
ちょっと夏バテ風になってきているので、アイス、アイスと思ってしまう。
夜ごはんは、カレーライスだけ。
デザートで、生クリームをホイップしてはったい粉を混ぜたものを作るが、もったりと暑苦しくてあまりおいしくなかった。
「前の時はの、そういう季節だったからなんよ。今だったらアイスクリームを添えるくらいじゃないと」と、鋭い意見をスイセイは言っていた。

●2004年7月24日(土)快晴

配達に来てくれたお米屋さんに、お愛想ではなく「暑いですねー」と言うと、「そうですね」と案外あっさりした返事だった。
外で働かなければならない人は、暑い、暑いなんて言ってられないものな。
あさっての撮影のレシピをプリントアウトし、ご馳走を楽しみにして、何も食べずに真ちゃんの家に行く。
スイセイの提案で、駅までアイスクリームを食べながら歩いた。
これが良かったみたい。
アスファルトはものすごく暑かったけれど、アイスクリームは栄養があるから、フラフラしないで着いた。
今年は大勢集まっていて、知らない人も何人かいた。
けれど別に気にせず、とりたてて挨拶もせず、庭に出て焼き鳥を焼く。
スイセイは今年も焼き係だ。
この会のそういうところが好き。
自己紹介したりして、何の仕事をしているとか別に言い合わなくても、ただ同じ場所にいる人たちで、同じ時間を楽しむというところが。
森下、マツナリ、野村君、ちいちゃん(野村君の奥さん)にも久々に会えた。
1年以上ずっと会っていなかったので、野村君たちが庭に現われた時、私はちょっと泣いてしまった。
すごく変わらない、相変わらずの友人たち。
真ちゃんは金髪になっても、ぜんぜん違和感がなく馴染んでいた。
マキコちゃんも去年とぜんぜん変わらないんだけど、子供たちだけが本当に驚くほど大きく成長していた。
真ちゃん宅で毎年やるこの会は、今年で12年目だそうだ。
ちょっと信じられない気持ち。

●2004年7月23日(金)快晴、風が強い

シーツを干していたら、飛ばされそうな風だ。
おかげでかなり涼しい。
昼間から、真面目に「日々ごはん」の校正の続きをやる。
夕方には終わってお送りし、いつもの教育テレビの世界へ。
夜ごはんの支度をしながら試作もやり、レシピも書き上げてしまう。
明日は真ちゃんの家に遊びに行くから、これで安心だ。
夜ごはんは、ごぼうとれんこんの玄米チャーハン(豆板醤、バルサミコ酢、しょうゆ味)、クレソンとセロリの塩もみサラダ、焼き茄子、塩豚焼きとピーマン炒め、ごぼうとこんにゃくの赤だし。
チャーハンがとてもおいしくできた。
これは前に丹治くんが家に来た時に作ってくれたチャーハンの変形です。
ごぼうとれんこんが噛みごたえがあっていい感じだった。
早めに風呂に入って畳の部屋に寝転び、『となりのトトロ』を見る。
網戸ごしに、涼しい風がよく入ってきていた。
洗濯物をたたんだり、スイセイに梨をむいてやりながら、泣きながら見る。

●2004年7月22日(木)晴れ、涼しめ

12時から「翼の王国」の撮影。
2時半には終わった。
毎回、斎藤君と桃ちゃんにお昼ごはんを作ってあげている感じの楽しい撮影。
今日はのり巻きと、豆の撮影で余っていたいろいろをお出しした。
ひたし大豆も、豆とれんこんのグラタンも、おいしいのにスイセイはぜんぜん食べてくれないのだもの。
終わってから美容院へ。
昨日、一昨日に比べて、今日はずっと過ごしやすい。
自転車の風が心地よかった。
帰ってからまた「日々ごはん」の校正をやる。
夜ごはんは、クレソンと小松菜の煮浸し、ブリのフライパン焼き、タコの刺し身、しじみの味噌汁、蕪の塩もみ、玄米。
ブリが脂がのって、とてもおいしかった。
切り身が2切れで500円くらいだったんだけど、旬なのだろうか。
昨日スーパーで買っておいた桃を、食後にむいた。
この間、大家さんと赤澤さんにいただいてからというもの、今桃を食べないでいつ食べるのか!という気分にスイセイとふたりしてなっているのだ。
「すごいうまかった。本当に、すごいうまかった」と、スイセイは絶賛していた。
他の果物はめったに食べないスイセイが。
また来年も桃が店先に並び始めたら、この言葉を思い出して、何度も買ってしまいそうだな。
山梨の桃が水っぽくてお気に入りだ。
水蜜桃っていう感じがする。

●2004年7月21日(水)曇り、蒸し暑い

クーラーの部屋でずっと寝ていたかったけど、なんだか夏バテになりそうなので、えいっと起きる。
今日は風があるから、ちょっとは楽だ。
赤澤さんは今海の家で働いていて、「こっちは少しは涼しいですよー。お客さんからもらう小銭がみんな熱くなっていますけど」などと言っていた。
海か・・・・。
次の「日々ごはん」の校正を、昨日からやり始めた。
昨夜は頑張って3時までやり、座りっぱなしだったから、腰が痛くなったほど。
夏休みの宿題っていう感じなのだ。
お昼に焼きそばを作った。
なんとなく、海の家のことが頭にあったからかも。
子供の頃、近所にやきそば屋さんがいくつかあり、夏休みにはよく食べに行った。
だいたいかき氷とセットで、駄菓子屋さんがやっていたり、普通の家の土間にテーブルと椅子を置いて、その家のお母さんが台所で作っていたりした。
30円くらいだったような気がする。
それを思い出しながら食べた。目玉焼きものっけてスペシャルにした。
さて、そろそろ「日々ごはん」をやろう。
いやな仕事ではないから、全然オッケーだ。
夕方、図書館に絵本を見に行く。
「食欲がわいてくる絵本」を捜しに。
絵本コーナーは、本棚が足もとの低い位置にズラーッと並んでいるので、膝をついたり、腰を曲げたりして腰が痛かった。
これも仕事だ。
夜ごはんは、ゆでオクラ、ゴーヤとみょうがの梅酢じょうゆ、塩鮭、焼き茄子、鮪の中落ち、冬瓜と椎茸のお汁、玄米。
夏バテ予防に、せっかく冬瓜のお汁をたくさん作ったのに、スイセイはまったく食べてくれなかった。
夜もまた、「日々ごはん」の続きをやる。



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