2005年11月中

●2005年11月20日(日)快晴

ひさしぶりの晴れ。
空はまっ青です。
素晴らしい天気。
いつもより暖かいんじゃないだろうか。
背中に当たる陽の光は暑いほど。
太陽を浴びながら、足の爪を切ってみた。
この光が顔に当たって、太陽の方を見ているだけで、(頭では何も考えていないのに)ボワッとした何かが湧き上ってくる感じ。
今日もまたお昼に弁当を食べる。
かまぼこを焼いたのとか、じゃがいものカリカリ、ひよこ豆入りのひじき(これは「クウネル」のお弁当の本で誰かがやっていたのを真似して作った。ひよこ豆は缶詰めだが、すごくおいしい)など。
午後からは『フランス日記』書き。
陽が陰ってどんどん寒くなってきたので、暗くなる前に街へ買い物に出る。
ひさびさにいろいろ食材を買い込み、土佐鶴の(高知)新酒が出ていたので、思わず1升瓶のを買う。
ものすごい荷物で帰ったら、ちょうど6時。
『まる子』に間に合いました。
夜ごはんは、茶わん蒸し(銀あんかけ)、小松菜と油揚げの煮びたし、ししゃも、鮪とカンパチの刺し身、納豆、浅蜊の潮汁、玄米。
浅蜊の潮汁のリクエストがあったので、それに合うような献立にしたら、50分くらいかけて真面目に作ってしまった。
「京都の旅館みたいじゃのう」と、スイセイ喜ぶ。

●2005年11月19日(土)晴れ

ひさしぶりの晴れ。
空はまっ青です。
今日もまたお昼にお弁当を食べる。
昨夜のきのこごはんと、ソーセージの炒めたのとか。
最近私は、冷めた玄米を噛みしめるおいしさにはまっている。
スイセイはとっくに飽きたらしいので、今日は麻婆丼を作ってやる。
食べながら、「来年の4月ぐらいに、フランス経由でスペインに行かない?」と聞いてみる。
「ええで」とあっさりオーケーが出た。
わーい。ちょっと真面目に計画を立ててみよう。
午後からは昨日の続きで、『フランス日記』を書く。
もう、かれこれ半年近く経っているから、どうかな? とちょっと不安だったが、書き始めてみて、少しずつ思い出してくるのが不思議なほど。
メモしておいた走り書きを見ながら、写真を1枚1枚眺めていると、細かいことまでひっかかってくる。
魚釣りというか、網で魚を釣っているような感じ。
あぶり出しという遊びが子供のころにあったが、景色がじわーっと浮き上がって色つきになり、動き出す。
それがおもしろい。
たぶん、まだまだどっぷりはまって行かなければならないだろう。
そして、それとともにいろんなことが浮き上がってくるだろう。
もしかして、小説を書くのってこういう感じの延長にあるんだろうか。
今日もまた買い物にも出掛けずに、家にこもっている。
夜ごはんは、鶏のグリル(白ワインで蒸し焼きにし、出てきた肉汁で豆苗を炒める。残りの汁でマスタードと醤油を加えてソースに)、じゃがいものカリカリ(教室の生徒さんの卒業制作料理。じゃがいもを千切りにして水にさらさずに炒め、カレー粉とナンプラーで味つけ。耐熱皿に移してパン粉と粉チーズをのせ、オーブントースターで焼く。焼き立てにおかかをかけるのが本家のレシピだけど、今日は桜エビをじゃがいもと一緒に炒めた)、キャベツのマリネ(大きめにちぎり、塩で軽くもんで赤ワインビネガーとこしょう)、クリームシチュー(白菜、ローストポークの残り、じゃがいも、玉葱)、高きび入り玄米。
スイセイが、じゃがいものカリカリを超気に入っていた。

●2005年11月18日(金)快晴

ひさしぶりの晴れ。
空はまっ青です。
スイセイの母ちゃんから朝(7時半ごろ)電話があって、2度寝しようと布団にもぐるが、目をつぶっても眠れないので、1時間ほどうろうろして起きてしまう。
なんだか、このところ寝ていられない感じもある。
やることは着々と進んでいるんだけど、何かが始まる予感のような。
頭の中がぐるぐるして、いろんなアイデアが浮かぶ。
まあ、暇なんだと思うけど今。
体もぜんぜん疲れてないし。
母ちゃんの声は、元気そうだった。
「もしもし、私じゃけどね。カズオさん… あー、ちがった。郁ちゃんはおりますか?」 広島の家の朝の空気も、受話器から漏れていた。
母ちゃんはものすごい早起き(4時くらい)で、暗いうちに洗濯したり朝ごはんを作ったりするから、7時なんて午後みたいなものなのです。
洗濯物を干していたら、青空に白い飛行機が通り過ぎてゆく。
飛行機雲がまったく出ないので、ただのシラスみたいな飛行機だ。
「へえ」と思って他の空も見ると、雲がひとつもない。
乾燥してるってこういうこと?。
昨夜、天気予報の高田さんが、「明日は、空気がとても乾燥するので、火の元には 充分注意してくだい」と言っていた。
さて、いろんなことが落ち着いたので、今日からまた『フランス日記』を再開しよう。
それにしてもすごいなあ、午前中って。気持ちいいんだなあ。
朝ひと仕事するのって、いいなあ。
お昼はお弁当を作ってあるので、楽しみでもある。
このごろは、だいたい3時くらいに日が陰るるから、布団を入れる。
今日は早めに洗濯物を干したので、3時にはすでに乾いていた。
そして、夕方まで集中して、『フランス日記』を書く。
ああ、またフランスに行きたくなってきたなーと思っているところへ、「クウネル」が届いて、さらに後押しされる。
うう。
行きたい。
みどりちゃんたちは12月から出掛けるそうだが、うう、私も行きたい。
5時半から、いつものようにヨガと教育テレビ。
『クインテット』のエンディングと、豆腐屋さんのプ一一が重なった。
秋でも冬でも、春でも、夏でも、いつでも関係なしの豆腐屋さんのプ一一よ。
夜ごはんは、きのこ玄米ごはん(干し椎茸と焼き舞茸)、焼き肉、キャベツの炒め蒸し(オリーブオイルとにんにくで)、大根と玉葱の味噌汁(今日もだしなし)。

●2005年11月17日(木)快晴

ひさしぶりの晴れ。
空はまっ青です。
今日もまた素晴らしい天気。
いつものように風呂に入りながら洗濯し、お茶を沸かす。
お昼にお弁当を食べ、午後から仕事。
ゲラの直しをお送りし、ミルクコーヒーをいれて、次の本のことを具体的に練る作業。
大テーブルの上で、思いついたことをどんどん書いてゆく。
暗くなるまでやっていた。
スイセイは、公園でローラースケートの練習をしてきたらしい。
2時間以上帰ってこなかった。
本のこと、まだ時間の余裕はたっぷりあるから、そんなに思いつめて考えているわけでもないと思うのだが、なんか鼻血が出そうな感じ。
校正の時にもそうだが、私は脳みそを使うとこうなるのだな。
さて、今日の仕事はこれまでにして、夕方のヨガをやろう。
夜ごはんは、麻婆豆腐、春雨サラダ(昨夜のキャベツサラダの残りに、きくらげ、ハム、春雨、スライスオニオンを加え、辛子たっぷり酢醤油ごま油で和えた。給食風でおいしかった)、大根の味噌汁、玄米。
麻婆がこってりなので、今日の味噌汁はだしをひかずに、大きめに切った大根を水からコトコト煮て、味噌を溶いただけ。
それが、おいしくてびっくりだった。
だしがおいしすぎないと、他のおいしさが際立ってうまい具合に舌に当たるという。
これが、前に『ためしてガッテン!』でやっていた原理なのか。
ぜひいちど皆さんも、だまされたと思ってやってみてください。
私は大根を太めの拍子木に切って、水はひたひたの少なめでやりました

●2005年11月16日(水)快晴

ひさしぶりの晴れ。
空はまっ青です。
今日もスイセイは「クウネル」事務所にお出掛けなので、朝サンドイッチを作って送り出す。
私は洗濯物を干し、あちこち掃除機をかけてから、自分で作ったお弁当を食べる。
弁当って、ごはんもあまり入ってないし、おかずも限られた量しか入らないんだけど、 それをゆっくり噛みしめながら食べるのが、とても満足感がある。
お腹もいっぱいになる。
なぜなんだろう。
お弁当の科学を感じる。
箱庭のようにちまちまとおかずがならび、梅干しの赤いのが染まってちょっとかたくなったご飯。
何か、精神的なものも関係している。
1時から『きょうの料理』の打ち合わせ。
来年からのテレビの企画。
お話をもらってからずっと迷っていたが、いろんな話をしながら、プロデューサーの女性が、私の料理を親身に受け取ってくれそうな方だったので、お受けすることにした。
来年は、新しい本もいくつか計画があるんだけど、私はだいじょうぶなんだろうか。
さーて、どうなることやら。
夜ごはんは、タイ風グリーンカレー(鶏もも肉、茄子、しめじ、赤ピーマン)、コールスロー〔キャベツと貝割れ、酢油ドレッシング)、ほうれん草のおかか梅醤油。
夜ごはんの支度をしながら、また明日のお弁当を作る。
タコのウィンナーなんかも作ってしまった。
その他のおかずは、スーパーのカニコロッケ、ほうれん草のおかか梅醤油、五目豆。

●2005年11月15日(火)曇り、寒い

昨夜、布団の中で本を読んでいたら、スイセイがご機嫌で帰ってきた。
季節外れだけど、「クウネル」事務所の網戸を、今スイセイは作っている。
それでこのところ通っているんだけど、作業が終わったら定食屋さんみたいなお店に岡どんが連れて行ってくれたそうだ。
そこは両親と娘さんでやっているような小さなお店で、刺し身の盛り合わせに、穴子の刺し身にちょんと肝がのって出てくるような、気の利いた、とてもおいしい所だったんだって。
気取ったお店ではなくて、里芋の煮っころがしや、もずくや、おひたしも食べたそう。
どれもおいしくて、お酒もご馳走になったらしい。
そこは、岡どんの行きつけの店みたいだったと言うのを聞いて、私はとても安心した。
編集の忙しさはただモノでないから、岡どんは、ごはんまわりが可愛そうなことになっていないかな? と、いつもなんとなく案じていたので。
あーよかった。
野菜もちゃんと食べているんだな。
そういうお店が仕事場の近所にあるというのは、近くに感じのいい公園があるのと同じくらいに、すごく大事なことだ。
というわけで、嬉しそうなスイセイが焼酎のお茶割りを飲み始めたので、私も参加する。
冷えていた体がポカポカして、足の先まで温まった。
前回はベランダでやったんだけど、今回は事務所の中でやれたから、スタッフの仕事ぶりや声を聞きながら作業していたそうで、(やっぱりクウネルはええ仕事場じゃのう)と、感じ入ったそうだ。
アリヤマ君の所もそうだけど、良い空気の場所から良い空気の物が生まれるのは、当然の成り行きだ。
いろんなことが「うれしいのう、オレはうれしいのう」と、焼酎を呑みながら、スイセイはありがたがっていた。
アノニマでの丹治君の仕事ぶりにも、とても感心したそうだ。
スイ「あのの、タンちゃんは編集だけじゃなくて何でもできるんで。紙を選んだりの、電話したり。早いしの、感じがええしの。ほんで正確なの」。
さて、今日もまたあいにくの曇り。
でも、空気が落ち着いて、原稿を書く日和でもある。
「翼の王国」の原稿、夕方には書き上がって、ぎりぎりセーフで5時ちょうどにお送りする。
これで今日の仕事はお終い。
明日の打ち合わせの、心の準備をするくらいだ。
『私たちのお弁当』を見ていて五目豆が食べたくなったので、おとといの蒟蒻の炒り煮の残りと、缶詰めの大豆と、牛蒡と干し椎茸(高地の日曜市の)で作る。
夜ごはんは、鯵の干物、五目豆、チーズ入り甘い卵焼き、ほうれん草の胡麻和え、麩とわかめの味噌汁、梅干し、玄米。
すっかり影響されて、お弁当のおかずのようなごはんであった。
後片づけをしながら、残り物を詰め、明日用にお弁当も作る。

●2005年11月14日(月)曇り

寒い。
スイセイは朝から「アノニマ・スタジオ」と「クウネル」事務所に出掛けるので、大急ぎでサンドイッチを作ってやる。
11時から編集の伊澤さんがいらして、『じゃがいも料理』本のゲラ直しのつき合わせ。
伊澤さんて、慎重にひとつひとつをじっくり確認してから次に進むので、とても信頼できる。
私の方でも最後の確認をしながら、ゆっくり確実に進める。
しつこい者同志っていう感じ。
CDを3枚かけ終わるころに、全部終わった。
これから伊澤さんは事務所に持って帰り、もういちど確認してからアリヤマデザインを経由して、印刷所に渡る。
発売は、12月15日の予定です。
皆さま、どうぞ楽しみにしていてください。
さて、私もサンドイッチを作って食べ、これから病院に検診に行ってきます。
子宮ガンの市の検診、今年中にやってしまおうと思い立ち、行ってきました。
悪い所は何もないようで安心した。
しかし、終わって買い物をしているうちに、なんとなしに具合が悪くなる。
下腹が重苦しく、ちょっと貧血っぽくもある。
私はふだん健康だから、病院に行くだけで具合が悪くなる。
でも、上品なおじいさん先生の、感じがいい病院だった。
帰って布団をしいて、5本指の靴下をはき、とにかく温まる。
7時まで寝てしまった。
今夜はスイセイが外でごはんを食べてくるそうなので、放っておいたらずっと寝てしまいそうなのを8時に起きる。
夜ごはんは、大根と豚バラのカレー(いつの?って感じだが、撮影の残りもの)。
ひとりの夜ごはんというのは、心がぼんやりする。
おいしくもまずくもない。
早めに風呂に入り、ミルクティーをいれて布団の中で本を読む。
岡戸さんにいただいた、『私たちのお弁当』と『クウネルがゆく』だ。
両方とも、とてもいい本だなあ。
『クウネルがゆく』のマリカおばさんが、仲間はずれにされた子供時代のクウネル君に、「友だち すこしでも大丈夫。本当に好きなことには だれもがひとりでむかっていくんだよ」と言う所なんか。
励まされる。
『私たちのお弁当』も、とてもおもしろい。
お弁当って毎日続けるものだから、ひとりひとりの暮らしや考え方が実によく出るものなんだ。
「クウネル」の連載時にはあまり真面目に読んでいなかったが、これは本になるべき企画だと思った。
いろんな人の小さなこだわりや違いが、一冊の本になることで浮き上がってくる。
ページをめくるごとに、楽しみが湧いてくる本だ。
「お弁当は冷めていてもあたたかい」と言っていた人がいたけれど、本当にそう。
自分で作ったのに、食べる時には誰かが自分のために作ってくれたような味になるのは、なんでなんだろう。
私は料理家だから、「お弁当の本を作ってください」と時々言われるけど、何年も何十年も作り続けている皆さんの実質的な知恵や工夫には、到底かなわない。
それにお弁当作りは日々のことなので、その家の理由に沿った、ある意味雑多で下世話じみたところが良いんだと思う。
のり玉ご飯とか、母親がよくやっていたスライスチーズをトッピングにした海苔弁とか。
そして、ひとりひとりに添えられた文章がまた良い。
早くに母を亡くしたから、小学生のころから家族のごはんを作り、今でもお兄さんの弁当と自分の分を毎日こしらえていると、さらりとそういうことを言う24歳の女の子。
笑顔の彼女の小さい顔写真を見ながら、ポワーンと私は空想する。
お年寄りの介護の仕事をしている女の子の、おばあちゃんたちから教わった煮豆や、ほうれん草の胡麻和え。茄子と糸蒟蒻のピリ辛煮もすごくおいしそう。
「お年寄りの方々と接することで、食べることのほかにも学ぶことはいっぱいあります。たとえばあるおばあちゃんは、今日は着物の虫干し、今日は茶わんの『お磨き』と毎日少しずつ自分の仕事を見つけて、できるかぎり家の中のことに取りくんでいる。そういうていねいな暮らしにふれることができて私は幸運だなあ、とつくづく思うんです」。
真面目に幸せを生きている人の言葉は強いし、そういう人の作るお弁当は、きっとおいしいにちがいない。
それぞれの詰め方のセンスが見えるお弁当の大きな写真と、小さな顔写真、短い文章を読みながら、ひとりひとりの方の暮らしを想像する。
これはお弁当のレシピの本というよりも、生き方のレシピの本だなあ。
でも、私も弁当を作りたくなるから、やっぱり料理の本か。
どちらにしても、布団の中でぬくぬくと読むのにぴったり。
まだ2/3くらいしか読んでないので、続きを読むのが楽しみだ。

●2005年11月13日(日)快晴

今日もまたすばらしい天気。
こう毎日晴れが続くと、頭がぼーっとする。
幸せボケみたいに。
最近の私の朝は、起きてすぐに洗濯と風呂。
そして「ふるさと万年茶」を沸かし、水筒に入れること。
このお茶を飲みながら、ゲラ校正をやるのだ。
さて、昨夜の紋甲いかと山芋が少し残っているので、お昼にお好み焼きを焼く予定。
食べ終わったら、昨日ひと通り終わったゲラをもういちど見直す。
日曜日の午後のラジオっていいもんだなあ。
ずっとクラッシックをやっていて、気取ったおばさんの声が曲の説明をするのも、また耳障りがいい。
暗くなるころ、老眼鏡の耳の後ろが痛くなった。
集中力も切れてきたので、ちょっと休憩。
こうやって見直していると、何度見ても気になる所が出てくるのが不思議なほど。
人間の作業だから、どうしても心が入ってくるからだよな。
あんまり料理をしない人にも作ってもらえるかな?とか、説明しすぎてもかえって分かりにくくなるし… とか、いろんなパターンの人に自分がなっているつもりで読み込んでしまう。
切りのいい所でやめてしまわないとなあ、とも思う。
とにかく、もうすぐ『まる子』が始まります。
夜ごはんは、蒸し鶏のパリパリ焼き(白菜とセロリをしいて葱ソース〕、白菜とわかめのスープ、蒟蒻の炒り煮、明太子、クレソンとせりのおひたし(昨夜の残り)、玄米。

●2005年11月12日(土)快晴

空が青い。
風がざわざわと木の葉を揺らしているが、その葉っぱがいきなり黄色くなっていて驚く。
昨日は、まだまだだった気がするんだけど。
見てなかったんだろうか。
お昼の中華そばを食べながら、スイ「今朝雨が降ったんじゃの」。私「なんで分かった?」スイ「新聞がビニールに入っとったから」。
私は、洗濯ものを干す時に、ベランダが少し濡れていたから分かった。
こんなに晴れているのでちょっと信じがたいが、天気予報で昨夜言っていた通りになったのだ。
さて、今日も校正の続きをやる。
これで最後だから、悔いのないようにじっくりととり組もう。
夕方、「TSUTAYA」へ返しに行く。
レジが階段の所まで行列になっていた。
今日は土曜日だから、皆、ビデオを見て夜更かしするのだろうか。
夜ごはんは、鮪切り落としのヅケ、紋甲いかの刺し身、とろろ芋(清水さんの)、焼き椎茸(清水さんの)、クレソンとセリのおひたし、蜆の赤だし、白いごはん。
清水さんの椎茸が、ものすごくおいしかった。
味が濃くて、びっくらたまげた。

●2005年11月11日(金)曇り

すごく寒い。
朝からスイセイはお出かけなので、私は布団でぬくぬく。
こう寒いと何もしたくない。
お腹もピーピーだし。
カーテンを閉めたまま、ストーブをつけてふて寝。
テレビの仕事の電話があったが、考えると眠れなくなるので、わざと気にしないようにする。
2時くらいに、ヒラリンが清水さんの野菜を届けてくれる。
山芋を切って分けっこしたら、切り口があまりに真っ白で、ふたりしてのけぞる。
採りたてのほうれん草と春菊の新聞紙を開けたら、ぷーんと匂いがした。
土の匂いというよりも、青虫みたいな青々した匂い。
ヒラリンはここからやって来たのかーと思って見ると、顔がクリッとして元気そう。
きっと、畑の精気をいっぱい吸ってきたのだろう。
あー、私は忘れていたなあこの感覚。
畑の野菜はやっぱりすごいなあ。
もぎたての椎茸は、ひだが刃物みたいに立ち並んでいることも忘れていた。
4時くらいに本のゲラが届き、見ないようにしてまた布団にもぐるが、我慢できずに起き出してコーヒーをいれる。
じわじわと校正を始める。
スイセイは蕎麦を食べて帰るそうなので、夜ごはんは自分の分だけ。
玄米チャーハン(清水さんの椎茸とピーマン、ちりめんじゃこ、卵)、ほうれん草と春菊(清水さんの)のおひたし、茄子の味噌汁。
食後に、これまた清水さんの柿をむいて食べる。
風呂から上がって、『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』を見納め。
最後の場面でまた泣いて、鼻をすすりながらトイレに行く。



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