●2005年12月10日(土)快晴
ポカポカだ。
ベランダの下のどんぐりの木にシジュウカラが来て、枝を揺らしている。
シジュウカラって、頭が黒と白でくっきり分かれていて、体もすがすがしいようなグレー。
紅葉の葉っぱの間から時々のぞくその姿は、修道院の女の人みたいだなあ。
もう一羽飛んできて、枝をかわいく揺らしている。
石焼き芋のおじさんの声も聞こえてきた。
のどかな、初冬の昼間だ。
今日はのんびりしようと思う。
「翼の王国」の原稿を書き始めよう思って資料を見ていたら、青森の佐藤初女さんの家に行った時の取材ノートが出てきました。
「クウネル」には書き切れなかったことが、たくさんメモしてあった。
初女さんの言葉は、私ひとりで受け取るのはとてもじゃないがもったいない。
もうすぐ2年になろうとしているけれど、まだまだあの時のことを声の感じまで思い出せるので、少しずつここに書いていくことにします。
*初女さんは最近、子供たちに料理を教えているそうだが、「何度も言うと、子供は聞いてくれなくなるんです。本当は1回で、子供は充分に聞いているからね、(あっさり、あっさり、くどくなく、くどくなく)と思いながら教えています」。
*「問題を抱えている人はね、お話を聞いてみると、ご飯(お米)を炊いていないみたいですね。おかずは作って食べるんだけど、ご飯を中心にして食べないようです」。
さて、わが家の夜ごはんは、昨日の撮影の残りがいろいろあるので、それをどうやって食べ切るかが今夜の課題だ。
夜ごはんは、豚のロースト(マッシュポテト添え)、レタスとクレソンのおかかサラダ、たくわん、豆腐とセリの味噌汁、玄米。
じゃがいもをゆっくり茹でて、マッシュポテトを真面目に作った。
いつもじゃがいもの茹で立てを味見するんだけど、1個1個がぜんぜん違う味がするので、感心する。
皮をむいた時の見た目や肌触りもちがう。
ねっとりしていたり、白っぽかったり。
同じ男爵でも微妙に違って、それがおもしろいなと思う。
でも、マッシュポテトって作り立てがいちばんおいしいな。
こう寒いと、すぐに冷えてしまうから。
ちょっと温め直してから出した方がよかった。
スイセイは、醤油をかけて食べていた。
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