2007年7月下

●2007年7月31日(火)晴れたり曇ったり

じわじわと、疲れがとれてきた。
スイセイは、唇のはしっこが切れたり、口の近くに腫れものができたりしてリンパ線が腫れていたが、こんどは目がおかしくなった。
最近、朝起きると、目やにで目がくっついているそう。
片目だけなんだけど、充血しているし、目のまわりも腫れている。
それで、昨日病院に行ったら、結膜炎だった。
このところの試作と撮影続きで、食生活がめちゃくちゃだったのも関係しているのかも。
本人は、元気そうだけど。
さて、今日からまた、8月の撮影のてめのレシピ書きを始めよう。
3時ごろ、大家さんから、また今年ももぎたての桃をいただいた。
今朝、勝沼へ桃狩りに行ったそう。
リーダーやナツコたちにおすそわけがてら、てくてく歩いて買い物へ。
「西友」にて、私は「無印」。スイセイは「100円ショップ」へ。
カゴを片手に「100円ショップ」のフロアーに向かって歩いていくスイセイの後ろ姿が、「よーし、買うどー!」という感じで、2cmくらい跳ねていた。
「無印」で、念願の敷布団をやっと買えた。
ちょうどセールだったので。
散歩のつもりが、帰りは大荷物で帰ってきた。
夜ごはんは、親子丼、おくらのおひたし、小松菜の塩炒め、焼き茄子のおすまし。

●2007年7月30日(月)激しい雨のち曇り

だらだらの日。
滝のように降る雨の音を聞きながら、タオルケットにくるまっていた。
眠っては覚め、またすぐに眠っては覚める。
7月の本の撮影は、昨日でひと段落した。
なので、昨夜は、けっこうしっかり飲んでしまった。
くたびれているから、私はあっという間に酔っぱらった。
でも、楽しかったな。
赤澤さんはいつも、味見をする時、「う〜〜ん!おいし〜〜い、これ〜〜」と、言う。
心から、お腹から、まっすぐに出てくる声で。
毎回、新しい声で。
そのひとことに、私はいつも支えられている。
次の料理へ行くために、背中を押してもらっているなと感じる。
昨日はミカちゃん(丹治君の奥さん。編集者)が、撮影の見学にきてくれた。
ミカちゃんの、「高山さん、おいしいです!」という声にも、何かを感じた。
あたりを晴れやかにして、私をまっすぐな場所に立たせてくれるような。
(これでいいんだよ)と、自信をつけさせてくれるような。
本の撮影の時って、いかに弱っちい繊細な自分になっているか、そういう時に分かる。
撮影が終わってから、コヤマン(赤澤さんの旦那さん)も来てくださった。
隣合わせに座っているふたりのやりとりから、私の知らない普段の赤澤さんの顔が見えた。
ゆらゆらと酔っぱらった頭で、なんか、いいなあ… と思った。
とちゅうで抜けて、スイセイとヒラリンと3人で選挙にも行った。
帰りにビールを買って帰り、また飲み直す。
丹治君が作ってくれた、生クリームを使わないのにめちゃくちゃクリーミーなカルボナーラも、おいしかったなあ。
10時半くらいにお開きになりました。
というわけで、今日は2時半にやっと起きた。
仕事は何もやらないことに決め、夕方からずっとテレビを見続ける。
だらだらだらだらと、音がするくらい。
夜ごはんも、撮影残りの寄せ集め。
豚と椎茸のクリームソース、カレー、サラダ(レタス、クレソン、ルッコラ、トマト)、玄米。

●2007年7月29日(日)曇りのち晴れのち嵐

8時に起きる。
ゆっくり新聞を読んだ。
選挙は、撮影が終わったらスイセイと行ってこよう。
今日は、プロセスカットもたくさんあるし、時間がかかる料理が多いけど、ゆっくりした気持ちで、味わいながら作ろう。
「みい、リラックでの」。

●2007年7月28日(土)晴れ、暑い

今日もまたあっついなー。
やっと、永遠の夏がやってきた。
昼ごはんは試作。
さて、太陽は真上だけど、早めに買い物に行ってこよう。
いちばん暑い時に自転車でうろうろしてしまった。
いちど帰ってきてまた出掛けたら(2時くらい)、さっきよりは暑くなかった。
やっぱり12時〜1時がピークなんだな。
帰ってから、あちこち掃除機をかけ、ワックスも塗った。
ひさびさに、歩くとキュッキュッいう。
夜ごはんは、おひたし(大根おろしのっけ)、トマトとセロリとパセリのサラダ、しらす、納豆、玄米、ローストポーク。
変な順番だけど、本当にこの通りに出した。
私は、納豆ごはんを先に食べておいて、ローストポークとサラダをナイフ&フォークで食べた。
好物をいちばんお終いにとっておくスイセイにとっては、ローストポークが焼き立てのアツアツで出てきたのが、とてもよかったらしい。
ごはんを食べ終わってからも、口の中においしさがまだ残っているそう。
今日は、4回もお風呂に入った。
さあ、明日もまた撮影だ。
今夜は早めに寝よう。

●2007年7月27日(金)晴れ、暑い

昨夜はひさびさに蒸し暑く、ちょっとだけ寝苦しかった。
それにしても、おとといくらいからいきなり夏になったな。
今までが涼しすぎたので、体がびっくりしている。
今日からまた、日曜日の撮影に向けて準備を始めよう。
朝から試作とレシピの直し。
今朝のは、じゃが芋を使ったとても簡単な料理なんだけど、コツをつかむととてもうまく焼ける。
そのポイントを、焼きながら確認してみた。
料理は頭でするものではなく、どちらかというと作業の方に近い。
自分の中にいるひとりは、できるだけ体の感覚にまかせたまま馬鹿のように料理をし、それを客観性を持ったもうひとりが、(なになに?そうやればうまくいくんだ)と、メモをとっている。
そんな感じ。
けっこうな蒸し暑さの中、「まえがき」を書いた。
肌が火照るし、じっとりと汗ばむので、水風呂に浸かったりしながら。
夕方、買い物に出たら、涼しい風。
外の方がずっと涼しかった。
夜ごはんは、和風サラダ(白菜、せり、三つ葉)、帆立と枝豆の炊込みご飯、酒粕入り味噌汁。

●2007年7月26日(木)曇りのち晴れ

今朝も8時半に起きる。
今日は、いろんなたまったものを体から出す日にした。
セイリだし。
このところの食べ過ぎで、お腹もこわれているみたいだし。
本の撮影も、もう8日が過ぎてしまった。
トントンと作ってきたけれど、もういちど全体を眺め回して、自分の立ち位置を確かめてみる。
流されずに、昔から作り続けてきた料理の強さに、もういちど立ち戻ろう。
残すところあと3〜4日間の撮影だけど、メニューの変更もまだ出てきそうだ。
私の仕事部屋には、今まで撮った日置さんの写真のポラ(ロイド)が貼りめぐらされている。
教室のいちばん後ろの壁に、生徒たちの習字とか絵を貼ってあるみたいに。
それをぐるぐる眺めながらひとり頭を巡らすのは、大きな楽しみだ。
「まえがき」のような文のかけらも、ぼつりぼつりと頭の中に浮かんできているので、あとで書き出してみよう。
今日、ふと北海道のカトキチがいれてくれたコーヒーのことを思い出しながら、コーヒーをいれてみた。
おいしい湧き水のつもりで。
牛乳も温めずに、冷たいので。
去年の今ごろは、すっかり北海道だったなあ。
3人(ひとりはコロちゃん)に会いたいなあ。
日暮れ前に、今日もまた散歩。
夕立がすっかり上がって、蝉しぐれの中、スイセイと並んで歩く。
公園まで行って帰って、1時間半。
距離にしたら4キロほどだそう。
汗をかき、帰ってからお風呂とパジャマだー。
夜ごはんは、お好み焼き(お昼の残り)、麻婆豆腐(試作)、冷やしトマト、春菊とほうれん草のおひたし、白いご飯。
夏は、こういう簡単な献立がいい。
今日、「リトルモア」から梅佳代さんの『男子』が送られてきた。
パソコン作業の合間、ペラペラとめくった。
最初はニヤニヤしながら眺めてたのに、だらだらと涙が噴出。
「男子は ばかで無敵で かっこいいです。(うめ)」。
歳をとるとか、人生とか、生きるとか、地球とか、世界とか、言葉にするのがばからしくなる。
笑っちゃうのに、儚い。
何かの本質(ほんとう)が写っているんだと思う。

●2007年7月25日(水)快晴

8時半に起きる。
お米をといだり、干し椎茸を水に浸けたり、掃除機をかけたり。
なんだかんだやっている間に、アッという間に10時になってしまった。
10時半から撮影。
くー、くたびれた。
今日は、4時前に終わったのがとてもありがたかった。
最後の料理を作り終えたとたん、ガクッときた。
皆が帰ってから、お風呂に浸かり、みどりちゃんに教わったマッサージをやって、だら〜〜んと畳の上に伸びる。
まだまだ暮れない夕方の風を感じながら、アイスも食べた。
昨日、今日と、急に暑くなったから、ちょっと夏バテみたいになったのかも。
ちょっと休んで元気になったので、夕方の涼しい風の中、スイセイについて散歩に出る。
まったく走らずに、手を大きく振って歩いた。
背中や首の堅くなったところをほぐすようにしながら。
公園のグランドの芝生が、みずみずしい緑色で、思わず大の字になって寝そべった。
その間、スイセイは芝生の上を行ったり来たりしていた。
足首に重りを巻きつけて歩いているのです。
夜ごはんは、サンドイッチ(私)、お茶漬け(スイセイ)。
さーて、8時から『ハリーポッター』だ。

●2007年7月24日(火)快晴

7時に起きた。
窓を開けたら、ラジオ体操の空気の匂いがした。
そうそう、夏の朝ってこんなだったなと思い出す。
ひさしぶりにカラッと晴れている。
空は真っ青。
木々が、朝特有の呼吸をしているから、何十年も前の朝と同じ匂いなんだろうか。
洗濯をたっぷりやり、だし汁をとったり、お米をといだり、ハーブを水に浸けたりする。
10時半までに、まだまだ時間がたっぷりある。
心を落ち着かせるために、ぞうきん掛けでもしようか。
6時くらいに撮影が終わった。
くー。
今日もまた、使い果たした感じ。
くたびれたけど、ゆっくり感じながらやったのが、とてもよかった。
しかし、こうやってキーボードを打ちながらも、何度打ち直しても、字を間違えて打ち込んでしまう。
はらへろひろはろ〜〜〜〜っという感じ。
使い物になりません。
夜ごはんは、残りものいろいろであっさりすます。
冷ややっこ、撮影の残りのサラダ、ゆで卵、カニカマ、浅蜊のおすまし、おにぎり(撮影の残り)。
風呂上がりに、みどりちゃんにもらったマッサージオイルで自分でマッサージし、さっき、テレビを見ながらスイセイに背中をもんでもらった。
ハ〜〜〜。
明日もまた、ゆっくり確かめながら、感じながら進んでゆこう。
力をぬいて。

●2007年7月23日(月)曇りのち雨

ミニバラ、五つ目のが咲き始めた。
ピンクがやけに濃いような気がするが、そういうことってあるのだろうか。
いつ雨が降ってきてもおかしくない中、のんびりと掃除。
また、明日から出動だ。
本の撮影の日々が始まります。
ちょっと休みボケした感じもあるけれど、これから徐々に助走に入ろう。
4時くらいにあちこち仕入れに行く。
夜ごはんは、塩鮭、冷やしトマト、枝豆とくずし豆腐の和え物、茄子のくたくた煮、塩もみセロリのおかか和え、沖縄産のもずく、ポテトサラダ(スーパーの)、キャベツの味噌汁、玄米。
それにしても、おかずをいろいろ作りすぎた。
このところ、丹治君が録ってくれた撮影中のビデオをずっと見ていて気がついたのだが、私は焦っているようだ。
何かに追われるように、料理を作っている。
必要以上に力が入って、首の筋がピキッとなっている。
これじゃあ肩がこるわけだ。
明日から、ちょっとのんびりゆっくり挑んでみよう。
せっかくの楽しい仕事なのだから、ひとつひとつ味わいながら前に進んでゆこう。

●2007年7月22日(日)雨のち曇り、時々晴れ

昨日はとても楽しかった。
「クウクウ」の皆も、子供たちを入れて総勢15人くらい集まった。
野音の立ち見席って初めてだったけど、広々してとてもいい環境だった。
ステージはそんなに遠くないし。
ビールの売店も近いし、トイレも近いし、木が近くで茂っている。
緑が周りを大きくとり囲んでいるから、ステージの向こう側にビルが立ち並んでいるのも、ちっともいやじゃない。
それも演出のひとつのような気がするくらい。
街中にあるオアシスのよう。
時々、高い鉄棒に腰掛けて、郁子ちゃんの姿を確認。
でも、音楽はずっと近くで聞こえているから、姿が見えなくても大丈夫。
野外のライブって、体の周りにも、客席全体をとりまく空気の中にも、音楽がふわふわといっぱいに舞い上がっている。
あちこちで実際に上がっているシャボン玉みたいに。
ナツコは、「海の中にいるみたいだ」と言っていた。
ほんとうに。
ひとりの世界に潜っていくというよりは、真空の音の世界に「クラムボン」も、そこにいる大勢も、いっしょくたにいるような。
それを感じながら体を動かしているだけで、楽しかった。
なかなか暗くならなくて、そのうちに気がついたら、さっきよりもぐんと暗くなっていて、音楽はどんどん深いところをくすぐってくる。
私はずーっと笑いながら、郁子ちゃんといっしょになって、歌いながら踊っていた。
というわけで、今朝は、2時まで寝てしまった。
ちょっと筋肉痛。
それでも、スイセイに誘われるまま走りにいった。
夏休みに、プールから帰ってきたみたいな脱力感のまま、だらだらと『まる子』&『サザエさん』を見る。
いい休みになった。
夜ごはんは、冷やし中華、豚とゴーヤと香菜のヌクマム炒め、ルッコラとミニトマトのサラダ、枝豆。

●2007年7月21日(土)曇りのち晴れ

朝のうちはすっかり曇っていて、今日はとちゅうから雨になってもまあ仕方がない。天気予報でも曇りのち雨だったし… と思っていたら、お昼には雲が切れて青空が。
そのうちぐんぐん晴れてきた。
すごいなあ、郁子ちゃんは。
晴れ女だなあ。
今日は、日比谷野音で「クラムボン」のライブなのです。
あとで、リーダーたちと待ち合わせて行ってきます。
ひさしぶりなので、リーダーたちに会えるのだけでも、嬉しい。
さて、その前にひと仕事。
試作とレシピ書きだ。



日々ごはんへ めにうへ